学校日記

4年生「千本松原〜川と命の物語」−2−

公開日
2017/11/20
更新日
2017/11/20

学校行事

4年生は「千本松原〜川と命の物語」です。
実際にあった宝暦治水をもとに書き下ろしたオリジナル作品です。

4年生では、社会科で「低地に暮らす人々」を学習します。
秋の遠足では、木曽三川公園で、実際に千本松原や輪中の様子を見学しました。

江戸時代の宝暦年間、幕命により薩摩藩が治水工事を行いました。
濃尾平野の治水対策として、木曽川、長良川、揖斐川の分流工事を命じたのです。

この三川は、それぞれ日本有数の山地に降る雨が一カ所に集まってきます。
川底の高さが違い、大雨が降ると氾濫を繰り返していました。

東海道は、この三川を避けて海路を通り、宮(熱田)から桑名までの七里を舟で渡ったのです。それほど難所だったのです。

徳川家重は、御手伝普請として、加賀藩に次ぎ石高の高かった薩摩藩に治水工事を命じたのです。薩摩藩の弱体化が目的です。

このあたりは、劇の中でわかりやすく説明されていました。
工事中に薩摩藩士51名が自害、33名が病死したのは史実です。
工事完了後に薩摩藩総指揮の家老・平田靱負も責任を取って自害しました。

4年生の児童は、中学年と言うよりは、すでに高学年の演技でした。
マイクに頼らず、全身で表現していました。

これも社会科の学習と結びつけたことにより、意味を理解し、農民や薩摩義士の心を理解していたからだと思います。

さらに事だったのは、今年起こった、五条川の氾濫と結びつけたことです。
毎年のように日本各地で起こる川の氾濫は、日本人にとって古くからの永遠の課題なのです。
見事な作品となりました。