卒業式の法的根拠は?
- 公開日
- 2018/03/19
- 更新日
- 2018/03/19
校長日記
卒業式の練習が始まりましたが、なぜ卒業式をするのでしょうか?
学校教育法 第4章に小学校について規定されており、
第三十三条に次のようにあります。
小学校の教育課程に関する事項は、(中略)文部科学大臣が定める。
その定めたものが学校教育法施行規則 です。
第二節に次のようにあります。
国語、社会、算数、理科、生活、音楽、図画工作、家庭及び体育の各教科(以下この節において「各教科」という。)、道徳、外国語活動、総合的な学習の時間並びに特別活動によつて編成するものとする。
ここに、「特別活動」 という言葉が出てくるのです。
これらの教科・領域を説明するのが「学習指導要領」 です。
その小学校学習指導要領「第6章 特別活動」の「第2 各活動・学校行事の目標及び内容」に次のようにあります。
[児童会活動]
[クラブ活動]
[学校行事]
[学級活動]
特別活動は、この4つから成り立っているのです。
ついに[学校行事] という言葉が出てきました。
その[学校行事]は、さらに5つに分かれています。
(1)儀式的行事
(2)文化的行事
(3)健康安全・体育的行事
(4)遠足・集団宿泊的行事
(5)勤労生産・奉仕的行事
この(1)儀式的行事 に卒業式があてはまります。
次のように説明されています。
学校生活に有意義な変化や折り目を付け,厳粛で清新な気分を味わい,新しい生活の展開への動機付けとなるような活動を行うこと。
これを目的に、卒業式を行うのです。
これをさらに詳しく説明したものが「小学校学習指導要領解説 特別活動編」 です。
儀式的行事は,全校の児童及び教職員が一堂に会して行う教育活動であり,その内容には,入学式,卒業式,始業式,終業式,修了式,開校記念に関する儀式,着任式,離任式,朝会などが考えられる。
さらに、次のように留意点が書かれています。
(イ) 儀式的行事の教育効果は,児童の参加意欲とその儀式から受ける感銘の度合いによって大きく左右される。したがって,いたずらに形式に流れたり,厳粛な雰囲気を損なったりすることなく,各行事のねらいを明確にし,絶えず行事の内容に工夫を加えることが望ましい。
(ウ) 入学式や卒業式など儀式的行事を行う場合には,学級活動などにおける指導との関連を図って,それらの行事の意義が児童に理解できるようにする。
(エ) 入学式や卒業式などにおいては,国旗を掲揚し,国歌を斉唱することが必要である。その取扱いについては,第3節「入学式や卒業式などにおける国旗及び国歌の取扱い」を参照されたい。
(オ) 儀式的行事のねらいから考えて,全校児童の参加が望ましいが,施設などの関係でやむなく全員が参加できない場合には,少なくとも複数の学年の児童が参加するように配慮することが望ましい。
「卒業式」の法的根拠をおわかりいただけましたか?