学校日記

それることを願いたいものです

公開日
2014/07/08
更新日
2015/09/09

校長室から

台風が近づいたある日の学級のワンシーン。

先生:「どうも明日は台風がこの地方を直撃しそうです。明日は、臨時休業になりそうです。」
児童:「やったー!」「よっしゃー!」(一同大歓声)

学校が休みになってうれしく思う気持ちは、分からなくはないですが、大喜びするのは、どうでしょう。大喜びした人の家が、その台風により何らかの被害があれば、「学校が休みになって良かった」なんてことよりも、「どうして台風が来たんだ・・・」となるはずです。また、こんな会話がされている時点で、すでに九州・沖縄地方などでは、大きな被害が出ていることでしょう。

台風が近づくと、大人は大変です。
市役所や町役場に勤めてみえる人は、警報が発令されると、土のうを用意したり、避難所の開設準備をしたりと、いつでも非常時に対応できるよう、準備しなければなりません。
電気会社の人は、電線が切れることがないよう注意をし、万が一、切れることがあれば、暴風雨の中でも、すぐに復旧作業に当たります。
電車や飛行機など、乗り物を運行する会社はダイヤの乱れにより、混乱する乗客の対応に追われ、急遽、帰宅できなくなった宿泊客を止めることになったホテル等もその対応に追われます。
学校の先生も、校長先生・教頭先生を初め、係(輪番制)の先生が詰めて、敷地内や校舎の見回りを随時行い、被害がないか確認します。また、避難所開設時の対応に備えます。
その他にも、農家の人は作物が被害に遭わないか心配ですし、漁師の人は、船が流されないよういつも以上にしっかりと繋ぎ止める作業も必要です。
そんな中、もし、被害にあって、命を落としたり、大けがをしたりなんてことがあったら・・・。
「台風よ、こないでおくれ」というのが、多くの大人の願いです。

自然災害は、多くの混乱を招きます。学校が休みになっても、大喜びするのではなく、被害がなくそれたり、通り過ぎることを願い、静かに家で過ごしたいものです。