2015.6.23 就きたい職業
- 公開日
- 2015/06/23
- 更新日
- 2015/06/23
校長室から
「小学生『就きたい職業』の人気順」という記事が、本日(6/23)付の朝日新聞にありました。小1の頃と、卒業時の変化を見るものです。調査したのは、繊維業社の「クラレ」。
「6年間の成長の中で、興味関心が広がった結果」と分析していますが、小学生の職業観は、まだまだ広くないため、この先も様々な方向に変化していくことでしょう。
(画像:クラレHP「小学6年生の「将来就きたい職業」、親の「就かせたい職業」)
そんな中、ビジネス書の「続・働く理由」(ディスカバー・トゥエンティワン発行)に「なるほど」と思う一節があったので、引用させていただきます。
自分の興味について考えるとき、2つのパターンがある。「名詞」で考えるのか、「動詞」で考えるのかである。「名詞」とは、その職業で取り扱うもの、その職業で生み出されるもの、仕事で接するものを意味する。「動詞」とは、具体的な仕事の動きを意味する。
たとえば、私は本に興味がある。要するに、本が大好きだということだ。これが「名詞」のイメージである。しかし、自分の興味を知ろうとするとき、「名詞」で考えているだけではどうしても浅くなってしまう。考えが抽象的になってしまうのだ。
そこで“本”を目的語にして、動詞をあれこれと考えてみる。本を探す、本を読む、本を書く、本を紹介する、本を整理する、本を販売する、本の装丁をする、本を修繕する−これらが「動詞」のイメージだ。動詞は具体的な行為を表す。同じように本を扱う仕事でも、仕事の内容はまったく違っている。
自分の興味を「名詞」だけでなく「動詞」で考えてみよう。“働く”という漢字を見てほしい。人が動くと書く。ちなみに、「名詞」は業種に対応し、「動詞」は職種に対応する。
非常に分かりやすいと思いました。「動詞」で考える。いいですね。
昨年度末、6年生を対象に「キャリア教育」に関する授業を行いました(参照:2015.3.16 将来について考える)。そのときの授業では、「サッカー」というだけで、様々な職種があることを例にしました(参照:2015.3.17 サッカーの憂鬱)。
一歩掘り下げて考えると、「自分は何がしたいのか」が見えてくると思います。
物理学者の長岡半太郎はこう言っています。
「何々になろう」とする者は多いが、「何々をしよう」とする者は少ない
と。小学校では、なかなかそこまでイメージするのは、難しいかもしれませんが、高学年になったら、少し考えてみるのもいいかもしれませんね。



