2015.8.10 富岡製糸場
- 公開日
- 2015/08/10
- 更新日
- 2015/08/10
校長室から
今日は、群馬県にある富岡製糸場を訪れました。
我が家では、毎年、世界遺産を家族で回るということが恒例となっており、これで通算10箇所目になります。
さて、富岡製糸場は明治5年(1872年)、明治政府が日本の近代化のために最初に設置した模範器械製糸場で、製糸場は長さ140mもあり、世界の中でも最大規模の施設です。
ここでは、外国でも評価の高い、高品質な生糸が生産されていました。
というのも、当時の明治政府は、日本の近代化を推進し、世界の先進諸国と対等な立場になるため、「殖産興業」を重点施策としていました。中でも、生糸は主要な輸出品目であり、輸出総額の約70〜80%以上を占めた時期もありました。政府は交易をさらに活性化させるために「生糸の輸出振興と品質向上」を主な政策の一つとしたのです。そこで、できあがったのが器械製糸技術を普及させるための国営事業の模範工場となる富岡製糸場が建設されました。ここから、国内の各地に技術と工員が広がっていったのです。また、そのことは、国が建設することにより、製糸業に関する外国資本の侵入を抑えるためにも役目を果たすことも狙いにありました。
時代の流れから、官から民へ事業が代わっても、製糸場は稼働し続けました。しかし、和服を着る機会の減少や中国からの輸入が増加するなどの社会情勢の変化に、昭和62年(1987年)に操業を停止。しかし、そんな最近まで可動していたとは知りませんでした。
また、建物の、「木骨レンガ造」は、「半田赤レンガ建物」にも見られる工法で、見た目が美しく、堅牢さが売りの建築法です。
予習はしていったのですが、最初に約20分の歴史や施設を紹介した動画も見ることができ、学びを深めることができました。
当時の日本人のエネルギーや発想の素晴らしさに、ただただ驚くとともに、その人たちがあっての今の日本なのかな、ということも思うのでした。
また、繊維業と言えば、この尾張とは、関係の深い施設ですね。