学校日記

2015.9.8 有言実行

公開日
2015/09/08
更新日
2015/09/08

校長室から

「2学期の目標を書きましょう」などと、新しい学期を迎えたり、新しい学年を迎えたりしたときに、目標を紙に書いて掲示したりする場面がよくあります。

「有言実行」、すなわち、「言ったこと(書いたこと)を実行(達成)」することが目標です。しかし、これは自分で言うだけでなく、掲示することで周りに知らせることになります。「○○君は□□を頑張るんだね」ということが伝わるのです。

となると、「実行」せざるを得ません。小学生の場合、そこまで、周りが一人一人の目標をチェックしているか、というと、そうではないと思います。しかし、自分が宣言した以上、簡単にあきらめたり、投げ出したりすることには、簡単にできないと言います。心理学では、「人間は他人よりも自分に厳しい」とされているのです。これは、自分にプレッシャーをかけることになり、効果的になるのです。

また、今までに目標に掲げたことがなかったことを目標にしてみて「やってみる」こともいいことだと言われます。「やってみたら、なんかできた」となればしめたものです。「できた」という自信が、次のステップを生み出し、さらに成長をうながします。

特に、やっているうちにノッていくことを心理学用語で「作業興奮」と言います。「クレペリン検査」で有名な、理学者のクレぺリンが発見したものです。「まずはやってみる」ことで脳が徐々に活性化し、結果的にのめり込んでいくというものです。

では、「有言実行」が達成できないと「口だけ」と言われる「リスク」があると思うかもしれません。しかし、たとえ、目標を完全に達成できなかったとしても、「言ったこと」に対して、「どれだけ努力することができたか」ということが大切であり、そこを目指した行動に「価値がある」のです。

このように、心理学的なアプローチからも、「2学期の目標を書く」ことは、自身が成長する上で有効な方法のようです。

野球のイチロー選手、サッカーの本田選手、テニスの錦織選手、ゴルフの石川選手らは、みんな卒業文集に「書いて」、「実行」しています。

古北っ子の「有言」は頼もしく思うばかりです。ぜひ、達成をめざしてがんばってほしいものです。