2015.12.14 朝礼校長講話
- 公開日
- 2015/12/14
- 更新日
- 2015/12/14
校長室から
今日の朝礼では、以下の講話をしました。
寒くなってきました。こんなお話を紹介したいと思います。
東京都の高校生が見たお話です。
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その日は本当に寒い日で、私は駅のホームで電車を待っていたのですが、立っているだけで足や手の感覚がなくなるほどでした。
早く電車が来ないかなあと待っていると、下から5歳くらいの男の子と、そのあとに足が不自由なおじいちゃんらしき人が手すりにつかまりながら、階段を上がってくるのが見えました。
何気なく見ていると、その前を上がってくる男の子が…。
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ここで、問題です。男の子は、何をしていたのでしょう。ヒントは「手すり」です。
周りの人と話し合ってみましょう。…では、続きのお話です。
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何気なく見ていると、その前を上がってくる男の子が、しきりにおじいちゃんのつかまる階段の手すりを手でこすっているのです。
最初は何をしているのか、わからなかったのですが、よく考えると、男の子はおじいちゃんのために手すりをこすって温めてあげていたんですね。とっても感動しました。
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というお話です。
皆さん「手すりをこする」ということは予想できなかったようですね。
私たちの多くは、手すりを使わなくても階段を上がることができると思います。しかし、お年寄りや体の不自由な人、時には私たちだって、足のケガをしていたら手すりを使うことでしょう。
立っているだけで、手や足の感覚がなくなるほど寒いときです。手すりをつかんだら、どれだけ冷たいことでしょう。
5歳の男の子は、そんなことが気遣える子だったのですね。
この子のように、色々な人たちの立場に立って、細かいことを考えられるのが、本当の「やさしさ」だと思います。
みなさんは、どうですか。そんなやさしさをもっていますか。
と言って、駅などの特別な場所でなくても、学校でもそんなやさしさを発揮する場面はたくさんあります。
次の人が使いやすいように、トイレのスリッパを整頓する。周りの人が傘を取り出しやすいように、整頓して傘立てに置く。どれも、周りの人に対する「やさしさ」ある行動です。
整頓などの「ABC」は、人に「やさしい」ことでもあるのです。
寒くなってきました。そんな寒いときだからこそ、温かい心をもって過ごせるといいですね。