2016.7.6 教具のカラーユニバーサルデザイン
- 公開日
- 2016/07/06
- 更新日
- 2016/07/06
校長室から
教科書の裏面を見ると、「この教科書は色覚の個人差を問わず、より多くの人に見やすいよう、カラーユニバーサルデザインに配慮して作られています」と書かれていることに気づきます。(参照:2015.4.11 教科書のユニバーサルデザイン)
これは、昭和59年(1984年)に公益財団法人教科書研究センターが「色覚異常児童生徒のための教科書色刷り改善の手引き」を刊行しており、それに基づき、教科書会社が改善を図り、現在に至っているものです。
教科書検定を受ける前に、専門医や、色覚特性をもつ方に検討するなどしており、その精度は確かなものです。
そういったことから、子ども達が使う教具もそうした配慮がされています。
写真は、1年生がこの時期に扱っている「数図ブロック」です。
少し前までは、暖色系の「ピンク」と、寒色系の「水色」を用いていましたが、現在は、写真のように「ややオレンジ色っぽいピンク」と、「やや鮮やかで濃い水色」(箱の中でわかりにくいですが…)が使われています。
そうすることで、色覚特性のある児童でも、区別がつきやすくなります。これも「カラーユニバーサルデザイン」です。
と、同時に、以前は二色とも「●」であったデザインが、ピンクっぽい色のものは「●」で、青っぽい色のものは「■」になっています。こうすることで、より区別がつきやすくなります。
このことは、例えば「複数の折れ線グラフ」であると、「一方は破線で、一方は実線」というように、色だけでなく、形でも区別できるようにしてあることからも、同様な配慮を見ることができます。
多くの子ども達にとって、理解がしやすくなるような工夫がされている、現在の教科書や教具です。そうした目線で、子ども達の教科書や教具などを手にしてみると、新たな発見があるかもしれませんね。