学校日記

2016.9.7 折れない心の育て方

公開日
2016/09/07
更新日
2016/09/07

校長室から

昨日は、江南市いじめ不登校対策研究会啓発広報部会が主催する講演会を拝聴しました。講師は、クレペリン検査を開発した、麓暢(ふもと とおる)氏のご子息である、麓聡一郎(ふもと そういちろう)氏。臨床心理学、行動学を専門にされている麓氏の講演は、2時間という長い時間を感じさせない、あっという間の講演でした。

畳みかけるような「弾丸トーク」あり、穏やかに染みこませるように語る「間」あり、役者のようにいくつもの声色あり…と、聴く者を飽きさせない話術に、引き込まれながら拝聴しました。

演題は「折れない心の育て方 〜自己肯定感・他者信頼感を高める動機づけ〜」というもの。「ほめる・励ます・認める」「受け止める」「目で聴く」など、正直、これまで何度か聴いたことがあるフレーズがあるのですが、その切り口が斬新でした。

「巨人の星」「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」の主人公である「星飛雄馬」「野比のび太」「野原しんのすけ」と、その家族らの「台詞」「行動」などから、性格を例えあげていきます。すると「なるほど…」と、心に落ちやすく聴くことができたのでした。

印象に残り、中には刺激的なフレーズがいくつかありました。一端ですが、紹介させていただきます(文責・校長)。



・自己肯定感が高い人…素直、自然、選択できる、自他を大切、ありがとう、おかげさま。
・星家(星一徹)…子どもにコントロールさせる(学習させる)、一貫している、手本を見せる、失敗を克服させる、簡潔に話す、問いかける、フリができる、コーチングの神様→リスペクトできる。
・考える力は「間」があるからつく。
・安心して根が張れる土は「安土」であり、「安堵」となる。
・当たり前の基本…「ほめる・励ます・認める」。略して「るする」。
・安堵を生むメタメッセージは「笑顔」。
・目で聴く。「目に童」とかいて「瞳」。拒否したい話は目を瞑って聴く。
・バッターにならずにキャッチャーになる。構える。受け止める。共鳴して受けたボールを投げ返す。
・「厳しさ」と「エール」の両方が必要
・「当たり前をほめる」。当たり前をすることはすごいこと。ファインプレーを練習する人はいない。
・失敗を自覚させるも、修正すればそれでよし。失敗の修正をほめる。その姿勢をほめる。
・子供は親の言うことは聞かないが、親のすることを真似する。親の姿は大丈夫か。
・自信はつけるものではなく、もっておくもの。「自信=勇気」。
・信じることをあきらめない。大人がすぐにあきらめたり、切れたり、投げ出すから子供も…。
・ひまわりは太陽しか向かない。子供の顔が向かないのは、こちらの顔が曇っているから…?


「全部を実践しようと思うと無理です。一つでいいです」と言われた麓氏。改めて、一つずつ、心がけたいと思いました。

本会では、昨年の林成之氏に続き、このような、素晴らしい講師の講演が拝聴できます。都合がつく方は、ぜひ次年度、参加されてはいかがでしょうか。