2017.1.30 給食の残滓は…
- 公開日
- 2017/01/30
- 更新日
- 2017/01/30
校長室から
今日は、「古北っ子集会」で、給食委員会が「好き嫌いに左右されず、給食を残さずに食べることの大切さ」について、寸劇で分かりやすく解説してくれました。
給食は、人気メニューであれば、残滓が少なくなるのはご存じの通り。しかし、残念ながら、「嫌いな食材」「なじみのない調理法によるメニュー」「好みでない味付けによるメニュー」が登場すると、中には、簡単に残してしまう児童・生徒がいます。
この残滓については、処分過程に随分と費用がかかることから、どの自治体も頭を悩ましているところであるようです。このことは、他県(群馬県)の話題ではありますが、過去の記事「2016.12.25 彼らはクリスマスだと知っているのだろうか」に掲載したこともあるため、ご存知の方も多いかと思います。
ちなみに、平成26年度の調査では、「食べ残し」は、「7.1kg/人・年」となっています(出典:平成26年度「学校給食から発生する食品ロス等の状況に関する調査」(環境省))。「年間、一人当たり、7.1kgなら大したことないのでは」と思うかもしれませんが、全国には、約1,000万人の小中学生がおり、合計すると、「7万トン以上」の食べ残しになります。
これが、どれくらいすごいかと言うと、日本全体の食品ロスが、500〜800万トンというのですから(出典:「平成21年度食品ロス統計調査」(農林水産省統計部))、給食の食べ残しだけで、約1/100のロスということになります。
これは、すごい量です。
今日の給食委員会の発表の中にも、世界では食糧難で困っている人の紹介がありました。世界の栄養不足人口は、「8億7千万人」(全世界人口の約8人に1人)(出典:FAO 「The State of Food Insecurity in the World 2012」)というのですから、私たちが想像できないくらいの人が困っているという事実があるのです。
アレルギー体質であったり、体調がよくなかったり、もともとの摂取量が少なめだったり、と食べられない理由はあることでしょう。しかし、「嫌いだから」「おいしくないから」という理由で残すのは、ちょっと考えたいところです。
今日は、給食委員会が、大切な提言をしてくれました。今後の残滓が減ることを願いたいものです。