2017.2.10 家庭学習の大切さ
- 公開日
- 2017/02/10
- 更新日
- 2017/02/10
校長室から
今週火曜日(2/7)に、草井小学校の「研究中間報告会」にお邪魔しました。草井小学校は、現在、「研究指定校」として、様々な実践を積み上げているところです。ちょうど、本校が3年前に行っていた状況です。
草井小学校の研究主題は「『楽しく学ぶ子・学ぼうとする子』の育成 −授業づくりと家庭学習の充実を通して−」というものです。目指す児童像の一つには「生活時間を有効に使い、努力していく子」というものがあります。その研究仮説は、「授業と家庭学習のつながりを強化することにより、児童の学習意欲を高め、学力向上につながるであろう」というものです。興味深い実践です。
現在、「2016学校評価アンケート」を順に掲載しています。明後日の日曜日(2/12)には、「お子様は、家庭学習の習慣が身に付いている」という設問について、アンケート結果を掲載します。ぜひ、その結果をご覧になり「お子様がどのような状況であるか」を確認していただければ、と思います。
さて、では「なぜ『家庭学習』は大切なのか」ということです。その理由の一つを、以下に述べます。
子どもたちは、学校で勉強をします。毎日、朝から5〜6限目までの授業です。随分と、多くの時間を勉強している「ように」思います。
なぜ「ように」としたか、というと、実際の学習時間はさほど多くないのです。以下にそのことを解説します。
文科省が定める小学校での総授業字数は、1年生で「782時間」、6年生で「945時間」です。しかし、この数字は、「体育」「特別活動」等も含まれています。
そこで1年生の「国語・算数・生活」に限ると「488時間」、6年生の「国語・社会・算数・理科」に限ると「520時間」となります。
さらに、この時間は、「1時間を“45分”とする」というものです。授業時間は“45分”ですから、実際の授業時間は、先の総時間数の3/4になります。
結局、主な教科の学習時間は、1年生で「366時間」、6年生で「390時間」となってしまうのです。
上記の主な教科の学習時間を「365日」で割ると、1日当たりの学習時間が求まります。なんと、その値は、1年生で「1時間0分」、6年生でも「1時間4分」です!一年間で換算すると、わずかそれだけになってしまうのです。年間で平均すれば、いかに、学習時間が少ないかが、ご理解いただけたと思います。
そんな状況の中、毎日、家庭学習をせずに、1日当たり「2時間」もゲームをしたり、「3時間」もテレビを見たりしていれば、上記の学校の学習時間数を軽く超えます。これでは、学力の定着も難しくなるというものです。
「ゲームをしてはだめ」「テレビを見てはだめ」ということは、言っているのではありません。しかし、遊んだ分、学年に応じた家庭学習の時間分だけ頑張れるといいと思います。
自分の生活リズムを上手にコントロールできる古北っ子であってほしいのと思います。
さて、草井小学校の研究実践はどうなるでしょうか。今後の動向を注視していきたいと思います。