2017.11.10 わが家のお手伝い成功&失敗談 その3
- 公開日
- 2017/11/10
- 更新日
- 2017/11/10
校長室から
これまで、「その1」「その2」(←クリックすると、記事が見られます)で、子どもたちが感じる「お手伝いをして、よかったなと思ったことや、嫌だった・悲しかったこと」や、「お手伝いの極意 六箇条」について掲載させていただきました。
今回は、そんな「お手伝い」がなぜ大切なのかを説いてくれている、「家のことは生きること」というスローガンを掲げている(株)家事塾代表辰巳渚さんの記述の一部を引用・掲載させていただきます(※記述は「子とともに ゆう&ゆう11月号」に掲載されていたものです)。
(前略)
●身のまわりのことは暮らしから学ぶ
いうまでもなく、自立の第一歩は身のまわりのことから始まります。掃除、片づけ、身だしなみ、食べること。それらは忙しく働く中年期も、人生最後の日々にも、人として「わたしはしっかり生きている」と自信をもてる礎(いしずえ)となります。そういう身の回りのことは、不思議なことに頭で覚えるだけでは、できるようにならないのです。ちょうど歯磨きのように、毎日繰り返すうちに、あるとき、無意識に手と体と頭が動くようになる。それには十年、二十年の積み重ねが必要です。
だから、日々の暮らしでいちばん身近にいる親が、一緒にやりながら手から手へと、家を出ていく日まで教え続ける「お手伝い」が大切なのではないでしょうか。
(中略)
●親からのはたらきかけ
とはいえ、忙しい日々の中でお手伝いが大事とは思っていても、自分がやったほうが早くて確実、と思うかもしれません。思春期にもなれば、頼んでも「えー」「今、無理」と、不服そうな顔を見るだけでがっかりもしますね。
まずは、親が家事そのものを「つまらない作業」と思わず、「生きる力なんだ」と考えましょう。そして、「しつけ」や「教育」と思うと大変なので、手を借りたいと思った時に声をかけましょう。
「今、手が離せないから、おみそを溶いてくれる?」「お母さんが買い物に行っている間に、お風呂を入れておいてね」。そして、小さな役割を一つ、作りましょう。「寝る前にリビングのカーテンを閉める」だけでもいいのです。そして、毎日のことであっても「ありがとう」を忘れずに。
私自身も親として、なるほど…と思いながら、拝読しました。
手をかけたくても、やがてかけられなくなります。であるならば、今のうちに、手をかけ、気をかけ、「手伝い」を通して、「生きている礎」を育むことができるといいのでしょうね。勉強になりました。